アジア系住民は増加傾向 -アメリカの国勢調査『Census2020』の結果から-

アメリカ合衆国国勢調査局 (United States Census Bureau) より、2020年に実施した国勢調査の結果が発表されています。これによると、前回10年前の調査時と比較し、アメリカ国内ではより多人種化が進行していることが明らかになりました。

 

Census(センサス)とは?

10年に一度実施されるアメリカの国勢調査。州・群・市ごとの人口、特にアメリカでは重要ポイントとなる人種ごとの構成データを収集。アメリカ連邦議会の下院の議席数435はこのCensusの結果によって各州に割り当てる数が決まるため、政治的にも非常に重要な調査となります(上院は各州から2名で固定)。

人種データは、白人・黒人・ヒスパニックまたはラテン系・アジア系・ネイティブアメリカンまたはアラスカの先住民系・ハワイまたは太平洋諸島の先住民系・混血・その他に大別され、日本人は“アジア系”に分類されます。調査結果は英語のみですがセンサスのウェブサイトで公開されており、誰でもアクセスすることが可能。一部のニュースリリースは日本語でも読むことができます。

 

アメリカ国内人口は7.4%増加

国内全体の人口は7.4%増加の3億3,144万9281人でした。この中には移民や働きに来ている外国人など、アメリカ市民ではない居住者も含まれています(実際、私も市民ではありませんがCensusに調査回答を提出しました)。前回10年前の調査時は9.7%の増加だったので伸び率としては低くなりましたが、少子化に苦しむ日本やいくつかの西欧諸国とは違い、先進国の中でも人口増加が続いています。

 

白人の割合が減少、その他人種は増加傾向

白人層が国内最大の人種グループであることは変わらず、約60%(2億3540万人)を占めますが前回の66%からは減少し、ヒスパニックまたはラテン系が15%から18%、アジア系が5%から6%、混血系が1.3%から3.3%と上昇し、より多人種化が進んでいる傾向が分かります。

Census2020 人種

参照:CNN

 

都市部を中心に南部と西側で人口割合が増加中

人口最多の州はカリフォルニア州で約4,000万人、群ではロサンゼルス郡の約1,000万人、市単位ではニューヨーク州が880万人で最大でした。都市部への人口集中が顕著で、特にフェニックス(アリゾナ州)やオースティン・フォートワース(いずれもテキサス州)など南部や西部は勢いがあり、テキサス州・フロリダ州・ロースキャロライナ州の南部3州や、西部のオレゴン州・コロラド州・モンタナ州は今回の結果から議席を増やすことが決定しました。

逆に、ニューヨーク州・ペンシルベニア州などの東部、イリノイ州・オハイオ州・ミシガン州などの中西部は人口の伸びが鈍く、議席を減らすことになりました。

Census2020 州ごと

参考:2020 Census Apportionment Results

 

今回はマーケティングには直接関係のないセンサスのお話をしました。しかし、人種や州、政治の動向を把握しておくことはアメリカでビジネス戦略を立てる上で非常に大切です。ぜひCensusの公式ページから、詳細結果を確認してみてください。