アメリカにおけるソーシャルコマース 2021年最新事情

アメリカでは12歳以上の住民の56%がワクチン接種を完了し、マスクの着用義務やイベントの制限なども解除が進んでいます。デルタ株・ラムダ株などやや気掛かりな動きもありますが、概ね日常を取り戻しつつあります。

ポスト・パンデミック(Post-Pandemic、日本で呼ばれるアフターコロナと同義)時代に突入しつつあるアメリカですが、コロナ禍で普及したいくつかの習慣は終息後も残り続けると言われています。ソーシャルコマースもその1つです。

 

ソーシャルコマース (Social Commerce) とは?

ソーシャルコマースとは、SNSプラットフォームやEコマース機能を持ったオンラインメディア上で物の販売・購入を行うことです。具体的な例を挙げると、Facebookで販売されている商品をそのままFacebook上で購入・支払いまでを完了させる形です。Amazonでの購入は現状、ソーシャルメディア機能がないのでソーシャルコマースには含まれせん。ちなみに、パソコンからではなくスマートフォンでの購入については『モバイルコマース』という呼ばれ方もあります。

 

『アメリカが1位』ではないEコマース市場

Amazonを中心に巨大オンラインショッピングサイトを多数有するアメリカですが、世界規模で見ると実はEコマース市場のトップは中国です。オンライン・オフラインを含めた小売業全体の市場規模は2020年、アメリカが5兆5千6十億ドル(約609兆円)中国が5.13兆ドル(約567兆円)でややアメリカが上回りました。しかしこのうち、オンラインによる購買の割合がアメリカは15%、中国が45%となっており、オンライン売上額は中国の方が圧倒的に上です。

中国は巨大な人口に加え、アリババのようなEコマースプラットフォーム、決済システム、ライブコマース(ライブストリーミングで物を販売するいわゆる通販)が充実・普及しているEコマース先進国です。

参照; e marketer, Chain Store Age

 

この傾向はソーシャルコマースにも当てはまります。2021年のe marketerによる市場規模予測では、中国が3,520億ドル(約39兆円)に対しアメリカは366億ドル(約4兆円)と、およそ10倍の差がある状況です。

ソーシャルコマース レジタル ブログ

参照: e marketer

 

Z世代を中心に今後も成長の予測

ソーシャルコマース2 レジタル ブログ

アメリカでは2025年までに、ソーシャルコマースが約800億ドル(約8.8兆円)に達し、また1人当たりの消費額も2倍以上になると見られています。

これを牽引するのは主にZ世代(Generation Z、1990年代半ばから2010年代半ばに生まれた世代)と、Z世代に近いミレニアル世代後半の層です。特に18 – 24歳のグループは半数以上が、ソーシャルコマースを利用したことがあるという調査結果が出ています。

ソーシャルコマース3 レジタル ブログ

利用の多いソーシャルメディアは、最多がFacebook、次いでInstagram、3位がPinterestとなっています。

参照: e marketer

 

現状ではまだまだ普及が進んでいるとは言えないアメリカのソーシャルコマース市場ですが、だからこそ逆に可能性を秘めているとも考えられます。Facebook・Instagram・Pinterestなど大手SNSプラットフォームはここ数年、Eコマース機能の強化に乗り出しています。またAmazonはすでにLive Commerceサービスをリリースしており、YouTubeもLive Commerceのストリーミングを試験的に始めています

消費者の購買行動は常に変化しています。ポストパンデミック時代のデジタルマーケティングについて、今後も状況をアップデートしていきたいと思います。