新型コロナウイルスで被害を受けるローカルビジネスの支援に乗り出すアメリカ大手テック企業

アメリカではCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大が止まらず、多くの州や市が来月以降もロックダウン(都市封鎖)を継続することを表明しています。アメリカCDC(疾病予防管理センター)は毎日詳細なアップデートを行っていますが、最新情報によると3月30日時点でのアメリカ国内の感染者数と州ごとの分布は以下のように発表されています。

アメリカCDC コロナ

アメリカCDCの発表

https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/cases-updates/cases-in-us.html

3月30日時点での感染確認は163,539件、死亡者数は2,860名、ニューヨーク州・ニュージャージー州の北東部での拡大が特に深刻です。推移を見ると3月半ばから急激に増えたことが分かりますが、まだまだ終息する気配はなく、今後2-3週間以内にピークが訪れるのでは?というのが現時点では最も楽観的な見解です。

 

ロックダウンとは?

・不要不急の外出の自粛

・学校の閉鎖(オンライン授業へ切り替え)

・イベントや展示会など人を集める集会の禁止

・レストランはテイクアウトとデリバリーのみ。店内での飲食は禁止

・食料品店や薬局、医療施設、物流、交通などEssential(生活に必要不可欠)な業界以外の対面営業を禁止

・上記Essentialな業界以外の従業員は原則として在宅勤務

・夜8時以降の外出禁止

ロックダウンによる制限は州や自治体により異なりますが、多くは上記のような内容となっています。

このようなロックダウンで何が起こるかと言うと、レストランは営業を制限、また食料品店以外の小売店やアミューズメント施設、美容室、ネイルサロン、不動産など対面サービスを要するビジネスは強制的にシャットダウンを余儀なくされます。

ロックダウンが始まったのは3月ですが、それ以前の2月頃から新型コロナウイルスを危惧する人々は行動を自粛し始めていました。以下はe marketerの2月の調査ですが、高齢層を中心に今後ショッピングセンターやモールでの買い物を控えると回答しています。

外出を控える

 

ロックダウンで最も影響を受けるのは誰か

コロナウイルスの影響

コロナウイルスの影響

Yelpによる調査データ

www.yelpeconomicaverage.com/yelp-coronavirus-economic-impact-report

こちらはアメリカの口コミ・レビューサイト『Yelp』が発表した、新型コロナウイルスによる影響の業界別データです。

食料品、衣料品、銃、宅配、ファイナンシャル系の業界は上昇、一方でショッピングセンター、バー、スパ、ワイナリー、ブライダルストアなどは大きく下がっており、これらのローカルビジネス、特に中小規模の事業体が最も被害を受けていることが分かります。

 

大手テック企業によるスモールビジネス支援

新型コロナウイルスの二次的な経済被害に苦しむスモールビジネス経営者の状況を受け、アメリカの大手テック系企業がサポートを始めています。いくつかすでに発表されている支援策を紹介します。

 

Facebook / Instagram

Facebookは新型コロナウイルスがパンデミックに入ってからいち早く、中小ビジネスサポートの意向を発表しました。アメリカ国内に限らずFacebookが運用されている世界30ヶ国において、30,000軒のスモールビジネスを対象に総額1億ドルのキャッシュを支援するプログラムで、家賃や運営費用に充てることができるとのことです。

Facebook: Small Business Grants Program

www.facebook.com/business/boost/grants

またビジネス支援というわけではありませんが、Instagramのストーリーズには自主隔離を促す目的で”Stay Home”の特別ステッカーが登場しています。ぜひ使ってみてください。

 

Yelp

オンラインレビューサイトのYelpは、新型コロナウイルスによるロックダウンの影響下で対応を迫られているレストランやリテールに向けた各種サポートと、ユーザーインターフェースの改修を細かくアップデートしています。

営業時間の変更や店内飲食不可などのサービス変更を容易にし、デリバリーサービス店舗のハイライト、一時閉店ステータスにできる機能などを追加しています。またレストランとナイトライフ系のスモールビジネスへは広告費を免除としているほか、ユーザーが個別店舗に寄付を送れる”Donate Now”ボタンを新たに追加しました。

 

Google

ローカルビジネス検索最大のサービス『Googleマップ』を有するGoogleも、Yelp同様、営業時間の変更や一時閉店が容易にできるようインターフェースの改良をしています。またこの状況下で店側にネガティブなレビューが書き込まれる可能性が高いことから、検閲体制を強化し、ロックダウンの特別な環境によるユーザーからの不満などは掲載されないよう措置を取っています。

加えて、1億4,000万ドル分相当のGoogle広告をスモールビジネス向けに提供することを発表。対象となる店舗・企業は2019年1月以降、アクティブなGoogle Adsアカウントを持っていることが条件で、追ってGoogleから招待が届くとのことです。

Google: COVID-19: Ad credits for Google Ads Small and Medium-sized Businesses

https://smallbusiness.withgoogle.com/news/resources-for-smbs-impacted-by-coronavirus/#!/